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記事製作者
Kyoka Suzuki

目次

    更新日: 2022.06.13
    EDの症状のない普通の人がバイアグラを飲むとどうなる?

    EDの症状のない人がバイアグラ等のED治療薬を飲んだ場合どうなるのか解説しています。EDの症状が気になっている方、不安な方も自分が当てはまるのか確認してみましょう。

    EDの基本症状

    男性が男性らしくあるためには、肉体面での強さや逞しさが必要になると思います。

    筋肉の衰え、筋力の低下を防ぐことは男性らしさの維持に大切ですが、勃起力の低下が最も男性らしさを失う要因に繋がっています。

    昔はインポテンツという呼ばれ方が一般的でしたが、勃起不全に陥ることをEDと近年は呼んでいます。

    性交時に勃起力が低下したり、勃起不全になるのがEDですが、性欲が大幅に減少したり、性交中に中折れするなど男性機能の低下は、男性にとっては由々しき問題のひとつです。

    EDと一言で言っても、その症状・理由は様々で、それぞれの男性によって状況には大きな違いがあります。

    EDの発生原因

    ストレス

    EDを発症すると言われると40代後半以降の中年と呼ばれる年代からのイメージがありますが、ストレスが原因のEDは、肉体的には元気な20~30代の方に多く見られる傾向にあります。

    毎日、仕事中にプレッシャーがかかり続けるような状態の人や、人間関係に悩み日常的にストレスを感じていると精神面で不安定になり、正常な性欲が起きなくなってEDを発症する恐れがあります。

    過度の緊張

    セックスの経験が浅い若い男性の場合は、過度の緊張からEDが発生することがあります。

    さらにセックスで失敗した経験があると、いざというときに過去の失敗が頭をよぎり、「また失敗したらどうしよう」と自らプレッシャーをかけて勃起不全に陥ることもあります。

    このような心因性のEDは、肉体的な面が原因のEDと比較すると改善が少し難しいと言われています。

    カウンセリングなどで改善を模索することになりますが、潜在意識の中にあるトラウマが原因だと、一筋縄では行かないことも少なくありません。

    成人病

    男性が勃起するメカニズムは、性的興奮を感じると陰茎の海綿体に血液を集めるように信号が送られます。

    しかし、糖尿病や高血圧などの生活習慣病(成人病)を発症していると、血管が硬くなっていたり、血液がドロドロになっていて血流が悪い状態になります。

    すると陰茎に本来必要な血流が集まらず、勃起不全(ED)を引き起こす原因になります。

    この成人病や加齢から起きることも多く、加齢そのものもEDの発生原因と考えていいでしょう。

    薬剤の影響

    他の病気が要因となってEDを発症することもあります。

    精神的な疾患を治療する際に、様々な薬剤を定期的に服用することもあるでしょう。

    例えば、精神安定剤、睡眠薬、抗うつ剤などは、性的興奮が低下するなどの副作用が起きる可能性があるのです。

    薬剤がEDに影響しているのか専門家以外では判断が難しいですが、薬剤を服用し始めてからEDになった場合は、この薬剤が原因と考えて間違いないでしょう。

    ・心因性と機能性に分類される

    同じEDとしてひと括りにされていますが、精神的な面が原因の心因性EDと、肉体的な機能の不具合から起こる機能性のEDでは発生のメカニズムが大きく異なり、対処法も同じではありません。

    勃起は、性的な刺激を感じた時に脳から陰茎に向かって信号が送られ、ペニスにある血管を拡張して血液を集め勃起させます。

    しかし、心因的な要因で性的な刺激の信号を送らないと勃起は起こりませんし、信号が送られても陰茎の機能に問題があると勃起しません。

    この一連のメカニズムのどこかにトラブルが起きると、勃起に何らかの問題が起こってEDを発症することになります。

    EDではない人がED治療薬を飲んでも大丈夫?

    近年はEDに悩む男性が増えていると言われていますが、精力や性欲の低下をEDと同様に考えてしまう人も多いようです。

    低下した精力を短期間で改善するためには、精力剤の服用が適当です。

    またペニスサイズを大きくする効果が期待できるペニス増大サプリを摂取する人もいます。

    ED治療薬と精力剤は意味合いが違いますが、ペニス増大を目的にED治療薬を摂取することに問題はないのでしょうか。

    日本で利用できるED治療薬

    日本国内で購入可能なED治療薬は、基本的には3種類あります。

    ED治療薬を一躍有名にしたバイアグラ、バイアグラ以上の効果があると話題になったレビトラ、現在シェア世界一のシアリスの3つです。

    それぞれに長所と注意点があり、自分に合った治療薬を選ぶ必要があります。

    ・バイアグラ

    バイアグラは世界で初めてEDの治療薬として認証された、アメリカはファイザー社製の治療薬です。

    バイアグラに含まれる有効成分はシルディナフィルと呼ばれるもので、本来は狭心症の治療を目的として開発されました。

    この研究・開発の段階で男性の治験者に勃起を促進する作用が見られたことから、ED治療薬としての研究が進みました。

    短時間で効果のある薬で服用も簡単なことから大きな話題になりましたが、副作用に関する口コミなどが紹介されたこともあります。

    服用後約1時間で効果はピークとなり、約4時間くらい効果は持続します。

    バイアグラは、25mg:1錠が1200円、50mg:1錠が1400円で処方されます。

    ジェネリック治療薬も販売されていますが、こちらは25mg:1錠が380円~、50mg:1錠750円~と割安で服用が可能です。


    ・レビトラ

    バイアグラに続いて開発・販売されたのがレビトラです。

    ドイツの薬品メーカーバイエルで開発されたレビトラは、バルデナフィルが有効成分として含まれています。

    販売開始から約20年で、EDを引き起こす基になる酵素の働きを阻害し、勃起をサポートします。

    服用から約45分で効果はピークに、バイアグラよりも効果が早く表れるのが特徴です。

    持続時間もバイアグラよりも約1時間長いメリットがあるので、パートナーとの性行為を満足感のあるものにしたい人に向いています。

    レビトラは、5mg:1錠1200円、10mg:1錠1400円、20mg:1錠1700円で処方されています。

    ジェネリック治療薬は、10mg:1錠1250円、20mg:1錠1550円で、バイアグラに比べるとあまり割安感はありません。

    ・シアリス

    バイアグラ、レビトラよりも後発のシアリスは、アメリカのイーライリリー&カンパニーから販売されています。

    バイアグラやレビトラよりも自由度が高い治療薬で、食事による影響を受けないというメリットがあります。

    有効成分はタダラフィルと呼ばれるもので、36時間効果が持続するため、後発ながら高い評価を受けシェアNo.1となりました。

    水なしでの服用も可能で、携帯ED治療薬として活用する人も多くなっています。

    シアリスは、5mg:1錠1400円、10mg:1錠1500円、20mg:1錠1600円で処方されています。

    ジェネリックは、10mg:1錠1300円、20mg:1錠1400円と、こちらも割安感はあまり高くありません。

    ED治療薬とペニス増大サプリは違う

    ED治療薬は勃起不全を改善することを目的としていますが、ペニス増大サプリと同じと思っている男性は多いようです。

    ペニス増大サプリは勃起したペニスのサイズを大きくしたり、勃起時の硬さを高めることを目的としています。

    つまりこれらのサプリを飲んでも、EDは改善されません。

    逆にED治療薬を飲むと、勃起力の向上に一定の効果が見られています。

    ジェネリック薬のメリット、デメリット

    ED治療薬は高額なものが多くなっていますが、一般の治療薬のようにジェネリック薬も開発・販売されています。

    基本的に同じ効果が得られますが、効果が弱くなる可能性もあることを理解しておきましょう。

    病院や専門のクリニックで、適切な治療薬について相談することも重要です。

    普通の人が飲んだ場合の効果は?

    ED治療薬(バイアグラ・レトビラ・シアリス)は、勃起中枢を刺激して勃起を促進する効果があります。

    これらのED治療薬をEDではない普通の人が飲むとどのような効果があるのか、また何らかの弊害が起きる可能性はあるのでしょうか?

    ・ED治療薬には違う効果もある

    ED治療薬は基本的に血流を改善する効果があります。

    つまりペニスに血液を集めやすくすることにも繋がるため、勃起力自体を高める可能性もあるのです。

    バイアグラなどは元々血管を拡張し、狭心症の改善を目的として開発されていました。

    血管の拡張作用は、運動能力の向上という効果も生み出すことができます。

    ・副作用のリスクはあるのか

    血管を拡張し、血流を改善する効果がED治療薬全般にはあり、不妊治療、妊活にも用いられるなど、その用途は広がりを見せています。

    血流が改善されると血行もよくなり、健康な身体作りにも繋がりますが、ED治療薬には一定の副作用があることも知っておきましょう。

    必要以上に血流が多くなることもあり、動悸が激しくなったり、ほてりの症状が現れることがあります。

    また血管の拡張によって頭痛の症状が起こることもあるようです。

    しかし、ED治療薬の服用で起こる副作用は、日常的な生活に大きく影響するような激しいものではありません。

    性行為そのものを妨げるようなものでもありませんので、あまり過度に不安に感じる必要はないでしょう。

    副作用の発生率は低く、発生しても軽度ですが、服用の度に起きる場合は控えることも必要です。

    ・服用のタイミングが重要

    3種類のED治療薬には、勃起不全を改善する効果や勃起・精力の向上が期待できます。

    しかし、定められた服用のタイミングを守らないと、本来の効果が得られないこともあります。

    バイアグラは、1錠25mgまたは50mgの2種類、レビトラとシアリスは1錠5mg、10mg、20mgの3種類があります。

    ED治療目的以外での治療薬の服用でも、血行の改善や勃起の向上に繋がる可能性はあります。

    ほてりや頭痛などの副作用の症状が起きた場合は、服用を止めて病院やクリニックなどで診察を受けることをおすすめします。