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薄毛対策の一つとしてサプリメントを検討している人も多いと思いますが、サプリメントはあくまで栄養補助であり、飲み方にも注意があります。クリニックでAGA治療に取り組めば、より早く薄毛予防や改善が期待できます。
サプリメントはあくまで栄養補助
男性・女性の薄毛に効くサプリ、育毛サプリなどと記載されているサプリメントは多数存在していて、ドラッグストアやネット通販などで販売されています。
薄毛や抜け毛などの悩みを抱えている人は、手軽に購入できたり、気軽に試せるということからサプリメントを購入するケースも少なくありません。
しかし、こういったサプリメントはあくまで栄養を補うためのものであり、このサプリメントを飲めば薄毛が治ったり、抜け毛が減ったりするというものではありません。
そもそも人間の髪の毛は「ケラチン」という成分でできていて、18種類のアミノ酸で成り立っています。
そのためケラチンを摂取しないことには、サプリメントや育毛剤、発毛剤などを使っても薄毛・抜け毛を根本から改善させることはできません。
薄毛の原因
薄毛や抜け毛はストレスや運動不足、睡眠などが原因になることもあるのですが、食生活から発生するホルモンバランスの乱れが原因となるケースもあります。
食生活では食の欧米化や脂っこい食べ物、ファーストフードや偏食、ダイエットなどで栄養が偏ってしまうことがあるのです。
髪に必要な栄養素が不足すると、ホルモンのバランスが乱れて皮脂の分泌量が増えたり、頭皮が硬くなって血行が悪くなるため、栄養が行き届かなくなります。
頭皮の血行が悪くなると髪や頭皮にも悪影響を及ぼし、薄毛や抜け毛が酷くなる可能性があります。
髪の毛に必要な栄養素
髪の毛にはタンパク質や亜鉛、ビタミンなどの栄養が必要で、このバランスが崩れてしまうと健康な髪を維持することが難しくなります。
髪の毛の主成分であるケラチンの正体はタンパク質です。
これが不足してしまうと抜け毛が増えたり、ツヤがなくなったり、指通りが悪くなるといった髪質の悪化を招いてしまいます。
亜鉛はケラチンを合成する働きがあり、ビタミンAやビタミンEは血行を促進させる効果、ビタミンBには育毛の効果が期待できます。
薄毛や抜け毛は酷くなると食事などでは予防できなくなるので、早いうちに対策を行うことが重要と言えます。
タンパク質
タンパク質は鶏ささみやアジ、イワシなどの青魚に多く含まれている他、豚肉や卵、乳製品や大豆製品、バナナなどにも含まれています。
より高タンパクで脂質・糖質が控えめの食事を心がけることが大事ですので、脂質や糖質を取り過ぎないように注意しましょう。
亜鉛
亜鉛は牡蠣やチーズ、豚レバーや牛赤身肉、油揚げやカシューナッツ、卵などに多く含まれています。
亜鉛が不足すると、新しい髪を作り出すことができなくなるので注意しましょう。
ビタミン
ビタミンAはレバーやうなぎ、ビタミンEは食物油やアーモンドのナッツ類、ビタミンBは魚や納豆、卵などに含まれています。
ほうれん草やにんじんなどの緑黄色野菜にもビタミンが豊富に含まれているので、他の食べ物と合わせて摂取しましょう。
ビタミンが不足すると毛母細胞が栄養不足となり、髪の毛の発育が悪くなります。
偏食や好き嫌いが多くない人でも、髪に必要な栄養を全て食事で補うというのは、とても大変なことです。
サプリメントは、食事で賄いきれなかった栄養素を補う形で使用すれば、薄毛や抜け毛を改善させることができます。
サプリメントの効果的な飲み方
サプリメントには色々な成分が含まれていて、手軽に飲めるのが大きなメリットではあるのですが、飲み方を間違えてしまうとまったく意味のないものになりますので注意しましょう。
サプリメントは水で飲むのがおすすめです。
コーヒーやお茶、紅茶などカフェインが含まれているもので飲むと、サプリメントの栄養素と結合して吸収を妨げてしまう可能性があります。
飲むタイミングについては、サプリメントに含まれている成分によって異なるので注意しましょう。
ビタミン
ビタミンEやビタミンBなどを補うサプリメントは水に溶けやすい「水溶性ビタミン」です。
そのため早く体外に排出されてしまいます。
ビタミンEなどが含まれているサプリメントは1日1回でまとめて飲むよりも、1日2〜3回に分けて食後に飲むようにした方がいいでしょう。
亜鉛
亜鉛のサプリメントは、1日1粒であれば夜に飲むことがおすすめです。
食後や寝る前などにサプリメントを飲めば、寝ている間に成分が体に吸収されていき、効率よく成分を摂り入れることができます。
タンパク質
タンパク質はたくさんのアミノ酸からできていて、成長ホルモンに関係していることから1日1回夜に飲むのがおすすめです。
成長ホルモンはゴールデンタイムに分泌されることから、夕食の後や寝る前などに飲めば髪の成長を促せるでしょう。
薄毛・抜け毛の主な治療内容と効果
薄毛・抜け毛の悩みはバランスの良い食事を心がけ、栄養補給のサプリメントを飲んでもなかなか症状が改善されないこともあります。
症状が良くならないときは市販の育毛剤や発毛剤を使ったり、クリニックなどでAGAの治療を受けることをおすすめします。
ドラッグストアや薬局などで販売されている育毛剤・発毛剤は、手軽に入手しやすいのが特徴です。
育毛剤は今ある髪を健康に保つ効果があり、発毛剤は髪を新たに増やす効果が期待できます。
そのため、より有効な成分が含まれているものを選びましょう。
皮膚科などではAGA治療を行うことができ、内服薬や外用薬、外科的治療などの治療法があります。
内服薬
クリニックや皮膚科などでは、内服薬である「プロペシア」や「フィナステリド」、「サガーロ」や「ミノキシジル」などの薬が処方されることが多いと思われます。
プロペシアはAGAの原因である5α-還元酵素を阻害し、DHTの生成を抑制する働きがあります。
これによって髪の成長期が長くなり、細くなった髪の毛にコシが出たり、休止期にある毛穴からの毛髪が成長する効果が見込めます。
フィナステリドは酵素である「5α-リダクターゼ」の働きを阻害し、テストステロンがDHTに変換されるのを防ぐ働きがあります。
フィナステリドはプロペシアと成分・効果は同じなのですが、フィナステリドはジェネリックなので安く治療できるのが特徴です。
サガーロはプロペシアと同様にDHTの生成を抑制する働きがあり、ミノキシジルは血流を良くする効果があり、髪の成長に必要な栄養素が行き届くため、育毛や発毛の効果が期待できます。
クリニックや皮膚科によっては内服薬と併用して治療する、補助サプリメントや育毛シャンプーなどを進められることもあります。
サプリメントには亜鉛酵母やセレン酵母、クロム酵母やビール酵母、セルロースなどの有効成分が含まれており、フィナステリドやミノキシジルと併用することでより高い効果が期待できます。
一方で育毛シャンプーは頭皮環境を整え、有効成分を頭皮に浸透させて強くしなやかな髪の成長を促す効果があります。
外用薬
皮膚科などでは外用薬も処方されることがあります。
外用薬は育毛剤や発毛剤などいくつかの種類があり、中でもAGA治療に推進されているのは「ミノキシジル」が含まれている外用薬です。
内服薬と併用して治療を行うことで、身体の内側と外側から薄毛の原因にアプローチし、髪の毛が育ちやすい環境を整えてくれる効果が期待できます。
植毛
自毛植毛では後頭部や側頭部の髪を皮膚組織ごと採取し、薄毛が気になる部分に植え替える治療法です。
自毛植毛を行った後は毛根がヘアサイクルを整えようとするため、一度髪の毛が抜けてしまいます。
しかし、その後は半永久的に効果が持続するため、自毛植毛にて治療を行う人もいます。
一方の人工植毛は合成繊維でできた人工の髪の毛を薄毛が気になる部分に移植する治療法で、自毛植毛では拒絶反応を起こす可能性が少ないのですが、人工植毛の場合は免疫反応により頭皮が炎症を起こしたり、感染症を引き起こしてしまうことがあります。
毛髪再生メソセラピー/ダブルマトリックス
クリニックによっては様々な治療法があり、「毛髪再生メソセラピー」や「ダブルマトリックス」などの治療を用いて薄毛・抜け毛を改善することもできます。
毛髪再生メソセラピーは手術を行うことなく注射やレーザーなどで治療を行う方法で、薄毛・抜け毛が気になる部分に直接有効成分を注入するため、高い効果が得られ短期間で発毛を実感できます。
毛髪再生メソセラピーはAGA治療の他、にきびや関節炎、スポーツなどのケガ治療やリフトアップにも用いられていて、頭皮の再生や血行促進、太くて元気な髪を生やしてくれる効果が期待できます。
ダブルマトリックスは真皮と毛乳頭細も含め皮下組織を採取する治療法で、毛包組織と毛髪の成長因子を薄毛が気になる部分に与えることで、発毛促進を促す効果が期待できます。
薄毛・抜け毛に悩まされる人はまず食生活の改善を行い、食べ物で摂取できなかった栄養素を補うためにも、サプリメントなどを使って髪の成長に必要な栄養素を摂取しましょう。
食事はタンパク質や亜鉛、ビタミンなどを中心としてバランス良く心がけ、薄毛・抜け毛の原因となる食の欧米化や脂っこい食べ物、ファーストフードや偏食、過剰なダイエットは控えましょう。
サプリメントはただ飲めばいいというものではなく、飲み方やタイミングによって効果が薄れてしまうので、サプリメントの種類によって飲むタイミングを変えるのも効果をアップさせるポイントです。
食生活を見直しても薄毛・抜け毛の症状が改善されない場合は、クリニックや皮膚科などで診断を受け、AGAの治療を開始しましょう。
AGA治療では内服薬や外用薬などの他、自毛植毛や人工植毛など色々な治療法があるので、治療を受ける際は費用面なども含め、医師とよく相談して治療方針を決めることが大切です。
医師と二人三脚で薄毛治療に取り組みいつまでも若さを保ちましょう。