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    更新日: 2022.07.18
    男性ホルモン、テストステロンを増やす方法

    テストステロンを増やす方法を医師が説明。加齢とともに減少するテストステロン。男性らしい体つき、若々しさを維持するために必要な男性ホルモンです。

    テストステロンの増やし方

    テストステロンを増やしたいと思っても、自分で増やせるものなのでしょうか?

    ①食事で増やそう

    テストステロンの元となるものは、コレステロールと呼ばれる脂質です。

    そのためテストステロンを増やすために今すぐできることは、「食事を改善する」ことです。

    テストステロンを生成させるためには、タンパク質の摂取量を増やすということを念頭に置いた食事を考えましょう。

    良質なタンパク質を摂取するためにバランスの良い献立を考え、規則正しい食生活を心がけることが大切です。


    健康の大元は「食事」です。

    良質な食事は、健康な精神と体を作ってくれます。

    基本はタンパク質を摂取することを念頭に置きましょう。

    肉類では羊肉、牛肉、馬肉がおすすめです。

    魚介類ではマグロや鮭、アサリや牡蠣などです。

    野菜ではブロッコリーやキャベツ、小松菜などがよく、タンパク質と一緒にニンニクや玉ねぎと一緒に摂取すると良いとされています。


    注意点として、ダイエットや健康のために糖質を制限している方もいると思いますが、テストステロンを作るには糖質とコレステロールの摂取は欠かせないものだということを覚えておきましょう。

    何事にもバランスが大切で、内臓脂肪が増えるとテストステロンは減少するため、糖質を摂取しながら運動を行い、カロリーを消費すると良いでしょう。

    バランスの良い食事と適度な運動が最大の近道と言えます。

    ②運動で増やそう

    テストステロンは運動によって増加します。

    「運動している男性と、運動していない男性を比較した際に、運動した男性のテストステロンの分泌量が高い」「肥満男性が運動を行った成果として、体重の減少だけでなく、テストステロン分泌量が増加した」という結果により証明されています。

    中でも筋トレを行うということが、テストステロン増加の代表格とされているのです。


    筋肉をつけるためには、テストステロン受容体とアンドロゲン受容体が必要ですが、筋トレを行い、筋肉に刺激を与えることで、テストステロンだけでなくアンドロゲン受容体も増加します。

    筋トレには、基礎体力アップやストレス解消、テストステロンの維持など、効果がたくさんあるのでおすすめです。

    まずは軽いスクワットから始めると良いでしょう。

    10回を、2~3セットを目安に行います。

    重要なのは長く継続して運動を続けていくことなので、無理のない範囲で始めて徐々に負荷をかけていきましょう。

    ③テストステロン補充療法

    専門医にかかり、治療を行うという方法もあります。

    メンズクリニックや泌尿器科などでは、男性更年期障害や男性ホルモンの減少が原因で引き起こされる様々なマイナートラブルに対応するため、直接的にテストステロンを補充する療法が行われています。

    補充方法には、注射剤やクリームやジェルといった外用薬、カプセルの内服薬が用いられます。

    注射剤を使用する場合にはクリニックに通う必要がありますが、外用薬や内服薬は自宅で用いることができます。

    テストステロンが1%のクリーム剤であれば、医師の診断を受けずに薬局で購入することも可能です。


    受診する前に一度市販薬で作用を試してみるのもいいでしょう。

    テストステロン補充療法を試す際には、クリニック受診や市販薬、通販サイトを利用する方法があります。

    デリケートな部分もあり、クリニックは少しハードルが高いと感じる方もいると思いますが、必要に応じて使い分けると良いでしょう。

    クリニックでは主に注射剤とクリーム剤が用いられます。

    治療の流れとしては、カウンセリング、血液検査が行われ、適切な方法で治療を行います。


    注射剤にはエナントサンテストステロンが用いられますが、この薬剤は日本で医療用に唯一承認されているテストステロン剤です。

    クリームタイプの外用薬は、1%と5%のものがあり、1%は市販薬としても購入することができます。

    テストステロン5%製剤は日本では未承認です。

    そのため海外から輸入して処方しているクリニックもあります。

    クリニックの処方ですが、保険適用のものと適用されない場合とがあります。

    医療機関により治療費も大きく異なるので、しっかりとカウンセリングを受けることが大切です。

    テストステロンとは

    テストステロンとはアンドロゲンに属するステロイドホルモンであり、男性にとって主要な性ホルモンです。

    精巣や前立腺などといった男性生殖組織の発達に重要な役割を果たし、筋肉や骨量の増加、体毛の成長などにおいても重要なホルモンなのです。

    精神面や身体の健康において、また骨粗鬆症の予防に不可欠です。

    男性の健康において、とても重要な役割を担うのがテストステロンです。

    テストステロンは男性ホルモンのひとつで、最も重要なホルモンなのは有名ですが、男性ホルモンにはテストステロンの他、ジヒドロテストステロンやデヒドロエピアンドロストロン、アンドロステロン、アンドロステンジオン、エピアンドロステロンなどがあります。


    メインとなるテストステロンはいくつかの形態に分類され、アルブミンというタンパク質と結合しているものが全体の2~3割りを占め、性ホルモン結合グロブリンや他のタンパク質と結合しているものが5~7割りを占めています。

    その中で、生物学的活性のある活性型テストステロンのフリーテストステロンは、全体の僅か1~3%だけなのです。

    このフリーテストステロンが、最も働きの強いテストステロンと言われています。


    テストステロンは、男性の場合ほとんどが精巣(睾丸)で生産されますが、一部副腎から作られます。

    女性は卵巣や脂肪、副腎で生産されますが、男性よりかなり少ない産出量です。

    このようにテストステロンは、健康な体と前向きな精神力の源です。

    年齢とともに減少してしまうテストステロンですが、生活習慣の見直しなどで増やすことも可能です。

    加齢によるものだから仕方ないと諦めず、健康で活力のある毎日のために、テストステロンと向き合い、増やす健康的な生活を心がけましょう。

    テストステロンは20代をピークに減少

    テストステロンは、常に私たちの体に存在するものではありません。

    加齢とともに減少してしまいます。

    テストステロンの分泌のピークは20歳代です。

    この時期の男性は豊富なテストステロンの分泌量のため、人生で最も活力に満ちています。

    自信とやる気が充満した「男ざかり」という時期です。

    しかし、この時期をピークとして徐々に減少していきます。

    まだ元気な30代前半でテストステロンの減少が始まっているのは少し違和感を感じると思いますが、徐々に低下するためあまり気がつかないかもしれません。


    40歳を超えてくると「なんとなく歳をとってきたかな」「気力も体力も衰えてきたな」と実感し始めるのです。

    テストステロンは男らしい体系の形成や、やる気、闘争本能など男らしさを象徴するホルモンと言っても過言ではありません。

    それは精力にも関係しています。

    女性の場合、35歳がもっとも精力的に充実していると言われていますが、男性の場合には19歳がピークとされています。


    これらから分かることは、男性は気力や体力としてのピークが19歳であるのに対し、社会的ストレスのかかるのが30歳あたりとなり、テストステロンの減少でやや気力も体力も衰えてきたと実感し始めるあたりから、社会的圧力が強くなります。

    このことによってストレスがかかり、負のスパイラルへと繋がってしまうのです。

    この負のスパイラルからの脱却は、テストステロンを増やす努力をするということが重要です。

    生活習慣を見直し、規則正しい生活、規則正しい食事、適度の運動を行うことで、気力、体力ともに充実した生活を送りましょう。

    自ずと自信がつき、負のスパイラルが一気に好転するでしょう。

    テストステロンが減少すると

    テストステロンは、自信や前向きな気持ちに大きく影響を与えます。

    例えば、離婚や事業の失敗などといった挫折感を味わった場合、騒音や受験などといった大きなストレスにさらされた場合には、テストステロンレベルが下がります。

    成功している状態にあっても、性機能の衰えや性交渉の失敗などで一時的に大きな挫折を味わった場合にも、テストステロンが減少するのです。

    テストステロンが減少すると「前向きな気持ち」を持つのが難しくなり、いわゆる「男性的な思考傾向」を保つことが難しくなります。


    テストステロンは年齢とともに低下します。

    このテストステロンが低下をすると筋肉量が落ち、基礎代謝も低下してしまいます。

    若い頃はトレーニングを行うとすぐに筋肉がついたのに最近は、なかなか思うようにいかないと感じている場合には、テストステロンの減少が疑われます。

    筋肉量の低下だけでなく、それに伴う基礎代謝の低下によって肥満が引き起こされます。

    糖尿病や循環器病の発症リスクのアップや動脈硬化のリスク増加の要因になる、とのエビデンスもあります。

    深刻な現代病として知られている糖尿病はテストステロンとの関係が深く、テストステロンの糖代謝への効果として、アンドロゲン受容体とテストステロンが結合することにより、糖の代謝に極めて重要とされるGlut4遺伝子の発現が増加することも判明しました。


    さらに、糖の取り込み促進遺伝子の活性化も起こすことが分かってきました。

    要するに、テストステロンの低下によって糖尿病になりやすい体質へと変化してしまう、ということが言えるのです。

    40歳代から60歳代にかけては、社会的な責任などから公私ともにストレスが高まる時期でもあり、それに合わせるかのようにテストステロンの減少によって、前向きな気持ちを持てなくなったり、自信が持てなくなったりとマイナートラブルが生じやすくなります。

    自律神経失調のような不定愁訴を生じてしまう場合もあり、いわゆる男性更年期と言われる状態になってしまうのです。



    テストステロンの減少は、男性にとって精神的にも身体的にもマイナス要素に働くことが多く、大きな問題でもあります。

    年齢とともに減少してしまうものですが、それを食い止め、また分泌を増やす努力をするということが大切です。

    テストステロンを増やすための生活習慣の見直しは、趣味の実現や活力のある生活が元となるため、生活の充実にも必然的につながり、結果的に負のスパイラルの脱却への近道になります。