避妊用ピル
低用量ピルは、最も広く使用され、研究されているピルの1つです。この毎日服用するピルは、高い信頼性と手軽さで知られています。避妊だけでなく、生理周期のコントロールやホルモンバランスの調整にも柔軟に活用できるピルです。
低用量ピルは、妊娠を防ぐために毎日服用するお薬です。女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)**の働きを人工的に再現し、排卵を抑制するほか、子宮頸管の粘液を濃くして精子の侵入を防ぎ、子宮内膜を薄くすることで受精卵が着床しにくくします。
避妊効果に加えて、生理周期を整えたり、生理痛を軽減したり、ホルモンバランスを整える作用もあります。
elifeで取り扱っているピルの種類:
- トリキュラー(Triquilar):レボノルゲストレル+エチニルエストラジオール
- アンジュ(Ange):レボノルゲストレル+エチニルエストラジオール
- ファボワール(Favoir):デソゲストレル+エチニルエストラジオール
- マーベロン(Marvelon):デソゲストレル+エチニルエストラジオール
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、ピルは正しく服用した場合(毎日同じ時間に飲み忘れなく服用した場合)に約99.7%の避妊効果があります。
一方で、飲み忘れや服用時間のずれなどを含む一般的な使用状況では、効果はおよそ91%とされています。
参考文献:
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)
U.S. Medical Eligibility Criteria for Contraceptive Use, 2010.
MMWR Recomm Rep 2010;59(RR-4):1–86.
このお薬は、以下の方に適しています。
- 確実な避妊を希望する健康な女性
- 18歳以上の性成熟期の女性
※妊娠中の方には使用できません。本剤には妊娠を中断させる作用はありません。
以下に該当する方は、使用を避けるか、必ず医師にご相談ください。
- 40歳以上の方
- BMIが35以上の方
- 35歳以上で、1日に15本以上喫煙する方(電子タバコを含む)
- 妊娠中、妊娠の可能性がある、または授乳中の方
- 出産後1か月以内の方
- 高血圧の方(収縮期160mmHg以上、または拡張期100mmHg以上)
- 過去2週間以内に大きな手術を受けた方、または今後4週間以内に手術を予定している方
ピルが選ばれる理由
妊娠を防ぐ高い効果
正しく服用した場合、99%の避妊効果が確認されています。服用忘れや不規則な使用がある場合でも、約91%の効果が期待できます。
体に負担の少ない避妊方法
IUD(子宮内避妊具)やインプラント、外科的処置とは異なり、ピルは体に負担の少ない方法です。また、将来的に妊娠を希望する場合も服用を中止すると、自然に回復します。
避妊だけでなく、さまざまな健康サポートも
ピルは避妊効果だけでなく、生理周期を整え、経血量や生理痛を軽減する働きもあります。また、ホルモンバランスを整えることで、ニキビやPMSの改善にも役立ちます。
注意事項
経口避妊薬(ピル)の使用中には、
年齢・喫煙・肥満・家族歴などのリスク要因がない場合でも、まれに血栓が生じることがあります。
以下のような症状があらわれた場合は、直ちに服用を中止し、すぐに医療機関を受診してください。
- 脚の痛みや腫れが突然あらわれたとき
- 胸の痛みや息苦しさを感じるとき
- 強い頭痛、しびれ、言葉のもつれ、突然の視覚の変化があるとき
- 血栓の疑いがある症状が出た場合(軽度でも医師に相談してください)
主な副作用
服用開始から1-2か月の間は、軽い副作用があらわれることがあります。
主な症状には、
吐き気、頭痛、乳房の張りや痛み、気分の変化、腹部の張り(むくみ)や体重の変化、生理の量の変化(軽くなる・重くなる)、生理以外の出血(不正出血)などがあります。 ※不正出血は多くの場合軽度で、2か月ほどで自然におさまることがほとんどです。3か月以上続く場合は、医師にご相談ください。
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避妊用ピルについてよくあるご質問
妊娠を希望する場合は、低用量ピルの服用を中止してください。服用を中止すると、妊娠する力は通常すみやかに戻ります。
月経が戻らない場合や、妊娠する時期に迷う場合は、医師にご相談ください。
参考文献
低用量ピルの服用によって、将来の妊娠のしやすさが低下するとは考えられていません。
服用を中止すると、妊娠する力は通常すみやかに戻ります。
参考文献
実薬を1錠飲み忘れ、翌日までに気づいた場合は、すぐに飲み忘れた1錠を服用し、その日の分も通常どおり服用してください。
2日以上連続して飲み忘れた場合は服用を中止し、次の月経を待って新しいシートから再開してください。その周期は、コンドームなど他の避妊法を使用してください。
28錠タイプの偽薬(緑色錠)の飲み忘れは、この対応の対象外です。
参考文献
低用量ピルを月経第1日目より遅れて開始した場合は、妊娠する可能性があるため、服用開始後の最初の1週間はコンドームなど他の避妊法を併用してください。
参考文献
生理初日から服用し始めた場合、初日から避妊効果がある。生理2~5日目に服用した場合、服用開始7日後から効果があります。また、休薬期間中に関して通常の生理と同様に排卵が終わっている時期のため、ほとんど妊娠することはありません。低用量ピルを内服していても性感染症の予防や避妊効果を高めるためにもコンドームとの併用がおすすめです。
当院で取り扱っている4製品は、いずれも避妊を目的とした低用量配合ピルです。
ファボワール/マーベロンは一相性、アンジュ/トリキュラーは三相性で、成分やホルモン量の変化が異なります。
年齢、喫煙、片頭痛、血栓症のリスク、これまでの服用歴などを確認し、医師が適した製品を選択します。
参考文献
服用中にニキビや月経前の症状の変化を感じる場合はありますが、改善を希望する場合は、症状に適した治療について医師にご相談ください。
elifeで取り扱っている避妊用ピルは、日本では避妊を効能・効果として承認されており、ニキビやPMSの改善を目的としたお薬ではありません。
参考文献
低用量ピルを服用しても、必ず体重が増えるわけではありません。
ただし、副作用として、ナトリウムや体液の貯留による浮腫・体重増加が報告されています。体重の変化が気になる場合は、医師にご相談ください。
参考文献
喫煙者は、低用量ピルの服用によって心血管系の副作用が起こるリスクが高まるため、禁煙が推奨されます。
特に、35歳以上で1日15本以上喫煙する方は服用できません。喫煙状況は診察時に正確に医師へお伝えください。
参考文献
併用できるかどうかは、薬やサプリメントの種類によって異なります。精神状態を安定させるために使用するセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含む食品は、ピルの効果を弱めたり、不正出血を増やしたりするおそれがあるため、服用中は摂取を避けてください。使用中の薬やサプリメントは、診察時にすべて医師へお伝えください。
参考文献
低用量ピルは、医師が継続可能と判断した場合、長期間服用できます。服用中は6カ月ごとの検診が必要です。また、1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした検査を行い、子宮頸部細胞診についても年1回の実施が検討されます。
参考文献